睡蓮鉢とビオトープ

今朝、目が覚めて外に出ると、我が家の睡蓮が初めて開花していました。

睡蓮鉢

とても清楚な白い花。連日の猛暑も忘れさせてくれます。

ゴールデンウィークの頃に、たまたま立ち寄ったホームセンターで衝動買いしてしまったのです。早速、街の園芸店に行き、睡蓮鉢を求めたのですが、残念ながら店頭にはないとのこと。諦めて帰ろうとしていたところ、お店の方がお古で良かったら、もう使わないからどうぞ・・・ということで、直径60cmの丁度探していた大きさのものを譲って下さいました。とてもラッキーでした。(笑)

睡蓮鉢

こんな感じで家の前の庭に置くことにしました。睡蓮鉢にはボウフラが発生するといけないのでメダカは必須です。本来ならば地場のメダカを捕まえてくればいいのですが、ここは妥協してホームセンターで5匹程購入してしまいました。さらに、始めは睡蓮にも葉が少なかったため、メダカの生育環境を考えて、同じくホームセンターでホテイアオイとナガバオモダカも購入してしまいました。どちらの植物も特定外来生物には指定されてはいませんが、要注意外来生物には指定されています。また、メダカも改良品種だと思いますので、これらを自然界にリリースすることは決してあってはなりません。これは購入者の責任ですので、読者の方々もご注意下さい。

ナガバオモダカとメダカ

白い花をつけているのがナガバオモダカ。写真の右下にメダカもいます。

ホテイアオイの開花

睡蓮より少し前にホテイアオイも開花しました。

開花前の睡蓮の蕾とメダカです。

睡蓮の蕾とメダカ

雨がたくさん降ると睡蓮鉢の水は溢れてしまいますが、そのままではオーバーフローした水と共にメダカも一緒に流れてしまうかもしれません。そこで鉢をほんの少し傾けて、水下側に石と土と苔を置き、ここを濾して水が出ていくことにしています。今のところ、メダカも無事のようなので上手く機能しているようです。

睡蓮とシオカラトンボ

写真を撮っているとシオカラトンボが来て、ナガバオモダカの葉に留まりました。もしかすると、トンボの幼虫であるヤゴが住み着くこともあるかもしれません。メダカは捕食されてしまうかもしれませんが・・・。

インターネットで睡蓮鉢とメダカの飼育を検索していると、こういう飼育環境をビオトープ biotopと呼んでいる人もいるようでした。ビオトープとは、生き物(Bio)がありのままに生息する場所(Top)という意味で合成されたドイツ語です。こんな小さな睡蓮鉢を本来の意味でビオトープと呼べるのかな?とも思いましたが、人工的に用意した器と土と水があり、そこを舞台に自然が少しずつ侵入してくるのを観察するのはとても興味深いことです。

そういう意味で、もうひとつ御紹介。我が家で畑にしている土地、元は水田なのですが。場所によっては1年中水の湧く場所があったりします。野菜作りには適していないのですが、土地全体の水脈を整えるために、今年に入ってから一部を掘り下げ、ごく小さな池のような水たまりを作りました。

畑の水たまり

その水たまりに、今までの畑では目にすることのなかった生物が棲み始めました。そんな生き物達の生育環境を考えて、陰を作るべく剪定枝を水に入れています。今後は植物を何か植えるつもりです。

まずはイモリ。どこからやってきたのか・・・。

イモリ

次はサワガニ。

サワガニ

オタマジャクシ。いつの間にか卵を産みつけていたのですね。

サワガニ

変態途中のオタマジャクシ。どうやらアマガエルのようです。水草も知らないうちに根付いていました。

オタマジャクシ

こちらは、トノサマガエル。

トノサマガエル

今までもカエルはよく見かけましたが、泳ぐ姿は初めてです。もしかしたら、畑の中で暮らすカエルの数が増えるかもしれません。カエルは昆虫を捕食してくれますし、カエルが増えることでそれを捕食する蛇が増える可能性があります。近頃、野ネズミやモグラが増えているように思っていましたが、その数を抑えるのに効果があるかもしれません。淡い期待なのですが・・・。

畑の中に小さな水辺をつくることで環境が多様化すると、そこに棲みつく生き物も種類を増やし、多様化するのを目の当たりにしました。当たり前と云えばそうなのかもしれませんが、私には小さな感動でした。今後、畑や果樹園といったフィールド全体をビオトープに近づくことができればと思っています。ですが、よく考えれば、本来は地球そのものがビオトープなのかもしれませんね。