薪ストーブで焼くカンパーニュ

台風22号が通り過ぎ、昨日は木枯らし1号が吹きました。今朝も放射冷却現象のためかグッと冷え込み、軒下の温度計は5℃となっていました。家の中の温度計はというと15℃。我が家は古い借家暮らしですし、湿気による傷みで抜けそうになっていた床を直したくらいなので、断熱性能は相当低いと思われます。そんなわけで、今日のような朝は薪ストーブに火を入れてしまいます。

火を入れてしばらくし、暖かくなったと思って温度計を見ると18℃でした。室内の温度はそんなに上がったわけではないのに暖かく感じるのは、薪ストーブからの輻射熱のおかげです。気温の低い冬場、外に出ていても太陽の陽が当たると暖かく感じるのと同じ原理です。遠赤外線の熱線が、高温の物体から電磁波のカタチで直接伝わってくるので、その間の空気の温度には関係しないのです。

さて、そんな薪ストーブのある暮らしですが、今の季節だと晴れていれば9時頃には薪の追加を止めて、火を落としていきます。そんな時、つれ合いがストーブの前で何やらゴソゴソと始めていました。どうやらパンを焼く準備をしているようでした。パンを焼く温度は200~250℃くらいなので、薪ストーブの火を落として熾火だけにし、しばらく経ったくらいが丁度良いのです。

さて、焼き上がりです。

カンパーニュ

うちでは、これしか焼きません。カンパーニュです。とても美味しく焼けました。
どんな風にして焼くのかと云いますと、ダッチオーブンのコンボクッカーと五徳(ゴトク)を使います。

カンパーニュ焼上り1

コンボクッカー

こんな感じで炉内に納まります。

ポイントは、パンの下側を焦がさないように何かで上げ底をすること。コンボクッカーにパン生地を入れる前に、空の状態で一度炉内に入れて充分温めておき、次にパン生地を入れて上蓋をする前に、少量の水を入れてスチームの代わりにすること。上げ底にしていることでパン生地が直接、水に触れないようにもなっています。

カンパーニュ焼上り2

薪ストーブに火を入れ始めてからは、食事はストーブに頼ることが増えていきます。パンを焼くのもそうですが、熾火を七輪に移して御餅を焼いたり、焼き芋も簡単に美味しく焼けます。炉内を使った焼き魚は炭火焼きで美味しく焼けますし、煙突を使った無煙ロースターとなって匂いも残らず、炉内で飛びはねた油は燃焼されて跡は残りません。しかし、手間もかからず最も頻繁にやってしまうのが、畑で収穫した野菜を適当に切り、ダッチオーブンに入れてオリーブオイルと塩コショウを振りかけ、炉内に入れてしまうだけの料理とも云えないもの・・・。でも、これがシンプルでとっても美味しかったりします。

薪ストーブのある暮らしは、美味しい食事のある暮らしだったりするのです。但し、くれぐれも火傷には注意しましょう!